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自伝だか怪談だか見分けのつかない本でした。

お化けって、そんなにあちこちにいるのかしら、、、??
少しもそういうものを感じる才能がないので、お化けって居るんだか、いないんだかわからない。

ただ、目利きの話も出てきますが、目利きについてはその通り。
例えどれほど高価な品であっても、見事な工芸品であっても、猫に小判な人はいるわけです。

真にその価値を知ろうと思えば、みて触って使うしかない。
その肌身で感じるしかない感覚のものなのだと思います。

まぁ、全く興味がない方にとっては、私にとってのお化けと同列なお話なのかもしれません。

ただ、目利きになると、変なもん掴みませんからね。
断然、アンティークの世界が楽しくなる。
茶道の世界でも、お道具類の目利きは必須ですし。

物の真贋・優劣がわかるようになれば、人間の本当と嘘がわかると、私は教わりました。
物言わぬ文物の良し悪しは、感覚で見分けるしかないものだからこそ、そこに込められた作者の真実が見えるってことだと私は思っています。

この本のあとがきで『日本の家屋や自然には、着物の気配があちこちにある。だから着物を意識せずにはいられない』と著者は仰っていました。

そういうものだからこそ、日本人はずっと同じ形の衣服を用いてきたのでしょうね。

文様、色、襲の色目、生地の質感、、、
どれ一つとっても、着物はこの国の風土・歴史と密接に関連してる

自分で着るようになって、尚更、それを強く実感しています。

そうしてどんどん深みにハマってゆくのが『着物憑き』、、、
お後が宜しいようで、、、