文庫サイズのこの3冊。
福田里香さんの、初期の頃の本です。
奥書には1993~1994年の初版だと記載されています。
おそらく、福田里香さんの、このサイズの本はこの3冊しかないはずです。
ご本人も、3冊揃ってるのをご覧になったらビックリなさるかしら?(笑)

1番奥のは、福田里香さんの友人・小林深雪さんの名前で出版されてます。
小林深雪さんが、講談社の今は無きティーンズハート文庫作家だったため、ご自身の本に出てきたお菓子の作り方を紹介するってコンセプト。
そのため、ティーンズハート文庫として出されているのですが。
実は、レシピは福田里香さんのものです。
わかりにくいし、持っている人は少ないだろなぁ
今、小林深雪さんは講談社のジュブナイル作家として青い鳥文庫とかで活躍してる様子。
お二人とも、武蔵野美術大出身の友達同士って、、、
面白い経歴ですよね。作家としても、料理研究家としても(笑)

1番奥のを除いた、残り二冊は復刊されています。
こちらはソニーマガジンズから出ていたもの。
お菓子の手帳は『A~Z』が頭につくお菓子を一つずつ、果物の手帳は『1月~12月』毎月2~3つ、季節の果物を使ったレシピを載せています。

復刊したバージョンもみましたが、文庫版にあったレシピが消えていたりするので、オリジナル版しか持っていません。

レシピ本としては、、、正直、サイズが小さくて使いにくい(笑)

でも、この頃のレシピが1番好きだったし、お菓子研究家として充実されていたのではないかと思います。
今は、あんまり『普通のお菓子のレシピ本』は出してないと思うので。

漫画の講釈を踏まえたものやら、フレーバーウォーター本とか、かき氷本、カクテル本とか、、、
彼女が出版した後に、ブームがきてますので、そういう意味ではとても感度のいい方ですが。
私は彼女のお菓子のレシピが好きなんで、この頃の本が1番好き。

彼女のレシピの魅力は、見慣れたお菓子が普通じゃない(笑)あたりでしょうか。

ベリーを焼き込んだバターケーキは珍しくないけど、ベリー入りのカラメルソースにして、焼き上がりがプリンみたいな形になるものはみたことない。
ナツメグいりのビスケットも、作らないと食べられないでしょうね。

そういう、発想の転換とか味の組み合わせなどが自由なのは、美大出身らしいところでしょうか。

好きなんだけどなぁ、、、
普通のレシピ本出してくれないかなぁ、、、